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特集

いよいよ蔵出し!新酒『花巴 KASAMA』の魅力を語る

掲載日:2023年6月2日

2023年5月より、吉野の蔵元「美吉野醸造」で醸造された新酒「花巴 KASAMA(はなともえかさま)」がいよいよ蔵出しされました。宇陀市笠間地区で収穫された酒米を使用した本酒は、米の旨味がほとばしる珠玉の純米大吟醸酒に仕上がりました。酒米造りにはじまり、蔵元選び、酒質設定、販売会社との連携と、一元的に担ったのは南都銀行のグループ会社である「奈良みらいデザイン株式会社」です。多くの人の願いが込められた唯一無二の銘酒。その魅力を様々な視点からご紹介します。

今回は、酒米を生産した奈良みらいデザイン株式会社の田中さんと、醸造した杜氏の橋本さんに伺います。

【目次】
1.【生産者が語る】「大和の肉料理に合う極上の味わい」
2.【杜氏が語る】「吉野の風土が生み出す唯一無二の酒」

1.【生産者が語る】

奈良みらいデザイン株式会社 統括部長 田中さん

大和の肉料理に合う極上の味わい


宇陀市笠間地区での田植え作業の様子

農業に取り組み始めたきっかけを教えてください。

奈良県の地域産業をもっと活性化するために、地域産業の課題解決方法を模索していたのが始まりです。地域産業の中でも特に農業離れは深刻な問題であり、県内の中山間地域では、過疎化や耕作放棄地の増加が進み、様々な課題を抱えています。このままでは、農業人口は減る一方です。そこで、農業との新しい関わり方を見出し、新たなビジネスモデルを構築するために、まずは我々ができることから始めようと農業に取り組み始めました。

酒米を選んだ理由はなんでしょう?

今回はご縁があり、宇陀市笠間地区の田んぼを借りることができました。宇陀市は、県内有数の米の産地です。まずは、この場所で食用米の栽培に取り組むこととしましたが、当地では過去に酒米を栽培していたという情報を得たことから、酒米を生産して、収穫した米で酒の醸造にチャレンジ。商品化した酒を販売するまでの一連を試してみることにしたのです(6次産業化)。しかし、農業と一口に言っても、我々にとっては大きな挑戦となります。地元の農家さんたちに教えを請いながら、交代で作業にあたりました。実際、稲の病気、水草の発生、害虫や害獣にも悩まされ、農業は一筋縄ではいかないのだと痛感しました。無事収穫できたときの喜びはひとしおでしたが、同時に農家の方々のご苦労も身につまされました。


青々とした稲が映える棚田

「花巴 KASAMA」の魅力を教えてください。

食中酒として楽しめるのが一番の魅力です。どんな料理にも合わせやすいのですが、特に、肉料理との相性が良いですね。奈良県には、大和牛、大和肉鶏、ヤマトポークと、風味豊かで味わい深い大和畜産ブランドがあります。ぜひ「花巴 KASAMA」と一緒に召し上がってほしいです。旨味の強いお酒が肉料理の味をさらに高めてくれるので、日本酒のおもしろさを再発見できると思います。

今後、どのようなことに取り組んでいきたいとお考えですか?

酒の醸造が実現できたので、今後はほかの農作物の生産と商品化も検討しています。こうした取り組みを通じて、持続可能な新たなアグリビジネスを確立し、後世につなげていきたいと思っています。

2.【杜氏が語る】

美吉野醸造株式会社 専務取締役 橋本晃明さん

吉野の風土が生み出す唯一無二の酒

伝統的な醸造方法について教えてください。

当蔵の醸造は、市販の酵母菌を使用せず、自然界にある野生酵母を使用した伝統的な製法です。一般的に酒の醸造では、どんな酵母を使うかが非常に重要で、今は市販の酵母菌を使用する蔵の方が多いくらいです。我々は、野生酵母の未知なる力を引き出すことで、この地ならではの、個性豊かな酒を生み出しています。そうすることで、酸を抑えることなく解放し、旨味の強い酒ができます。


吉野の豊かな自然に囲まれた美吉野醸造

酸を解放すると、どんな味になりますか?

酸っぱくなる…と思われがちですが、酸味をそのままの意味合いでとらえてはいません。その要素に上質な酸が加わることで、濃淳(のうじゅん)かつ軽快でまろやかといった複雑な味わいに仕上がります。野生酵母を使うのは非効率的な面はありますが、どこにもない風土に寄り添った素直な酒ができるのです。これが野生酵母の面白さであり、当蔵が受け継いできた伝統製法です。


蒸し暑い麹室での作業の様子


麹室での酒米の様子。麹の菌糸が米の中に破精(はぜ)込むよう、温度、湿度を調整しながら静かに待つ

笠間の酒米は、どのような印象でしたか?

米の特徴として、少し硬さがあると感じました。そこで、発酵の際に米が溶けやすくなるように、水に漬けておく時間を長めにしたり、発酵の温度を上げるなどの調整をしました。米は年度によって質が異なるため、その年の米の特性を見極めながら、製造工程で微調整し、目指す酒の味に近づけていきます。


笠間で収穫された酒米

「花巴 KASAMA」の出来栄えはいかがでしょう?

味が濃く、キレもあり、肉料理との相性が良い、皆が目指していた味に仕上がったと思います。末永く愛される奈良を代表する酒になってほしいですね。


翡翠色のデザインが美しい「花巴 KASAMA」のラベル

 

◆「花巴 KASAMA」

  • 製造者/美吉野醸造株式会社
  • 内容量/720ml
  • 品目/日本酒
  • アルコール分/16%
  • 原材料名/米(奈良県産)、米こうじ(奈良県産米)

 

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