vol.30 名物のウラに隠れた歴史 in広陵町
掲載日:2017年9月14日
広陵町のフォトジェニックな場所
この三重塔、どこのお寺の塔だと思う?
法起寺?興福寺?當麻寺?
正解は百済寺三重塔(鎌倉時代中期)。
重要文化財に指定されているのよ。
百済寺は舒明天皇11年(639)に建てられた舒明天皇ゆかりの百済大寺がそのはじまりだそう。
もとは大きなお寺だったそうだけど、いまは無住に。春日若宮神社の境内とお寺とが一体となって、今日まで残ったの。
小さな集落のなかに突然現れる三重塔。
駅からちょっと遠いけど、ゆったりとした塔の風情が楽しめる隠れ撮影スポットよ!
広陵町名物その2!巨大なかぐや姫!
広陵町は〝かぐや姫のふるさと〟。町には讃岐神社という竹藪に囲まれた神社があるの。
日本最古の物語『竹取物語』に登場する「竹取の翁」の名前が「さぬきの造」だったことから、広陵町が『竹取物語』の舞台じゃないかといわれているよ。
ここが讃岐神社。とても静かで、風に揺れる竹の葉の音が聞こえるわ。
箸尾の町で元気になろう
そんなある意味フォトジェニックな巨大かぐや姫がいらっしゃるのがはしお元気村。
はしお元気村は、地域の人々の憩いの場所なの。
いろんなイベントを実施したり、町内外の人が利用できる健康や文化体験講座を開講しているの。
アロマでリラックスしながら行うヨガ教室や、健康づくりに役立つカラオケ教室、ラテン音楽に合わせて激しく踊るフィットネス「ズンバ」教室がとくに人気が高いのよ。
さらに、毎週水曜・土曜・日曜の8時から12時まで、朝市が行われるの。
新鮮な野菜を求める人たちで大賑わい!
お花やふつうのスーパーで手に入らない珍しい野菜も♪
はしお元気村で育てた綿花よ。
近世の奈良では商品作物として綿花栽培がさかんだったんだけど、開国後、海外の価格の安い綿との競争に敗れて衰退…。
でも広陵町では「靴下製造」に目を付けた吉井秦治郎という人が、靴下手回し編機を購入して靴下づくりを広めたの。
平成28年データによると、靴下国内生産量の約6割を奈良県が占め、そのうち約2割強が広陵町で製造されているのよ。
有名メーカーの靴下工場から、手作りにこだわった知る人ぞ知る名品までいろんな靴下が広陵町で作られているのよ。
はしお元気村ほか、ふるさと会館グリーンパレスで買うことができるの♪
古い歴史がある町なんです
今、町の賑わいの中心は、西の真美ヶ丘の方に移っているけれど、はしお元気村のある箸尾地区はとても古い町。
広陵町にたった1つある駅も箸尾にあるのよ。
箸尾氏という、大和四家のひとつに数えられる有力国人がこのあたりを拠点としたの。
箸尾城という環濠集落の平城もあったのよ。
ここは大福寺。聖徳太子の建立と伝えられているのよ。
中世は箸尾氏の帰依を受けて、鎌倉、室町、戦国と、とっても大きなお寺だったそう。
江戸時代にも、徳川家康から朱印領三十石を与えられていて、このあたりの中心的な存在だったみたい。
今は静かなお寺。
もとは東大福寺と西大福寺があって、この西のお寺だけが残ったよ。
承応2年(1653)には教行寺箸尾御坊が移ってきて、お寺を中心に寺内町も作られたの。
箸尾駅の周辺は、古い町並みやお寺や神社が多くて、道幅も狭くて、時間がゆっくり流れているみたい。
だけど櫛玉比女命(くしたまひめのみこと)神社には、広陵町名物その4!近辺の古い町4つで行う戸閉祭(とたてまつり)があるよ。
だんじりが有名で、お祭りの日はとっても賑わうのよ。
フォトジェニックなもの、名物ももちろんステキだけど、その裏側に隠れた歴史に目を向けてみると、写真では見えないものが見えてくるかもしれないね。
広陵町 TEL 0745-55-1001(広陵町地域振興課) 【広陵町役場へは】 |
かぐやちゃん 出身地:広陵町 広陵町は日本最古の物語といわれる『竹取物語』のゆかりの地です。物語のヒロインである「かぐや姫」をモチーフにしたのが、かぐやちゃん。みんなに愛されているお姫様です。LINEスタンプも販売中! |
かぐやちゃんがいく 南都銀行箸尾支店
古い町並みが残る箸尾駅周辺。ここはかつて「箸尾町」という町だったの。広陵町への編入で町はなくなっちゃったけど、駅名や南都銀行の支店名に名前が残っているのよ。
私の通帳を作ってもらったの。 | 行員のみなさんと記念撮影をしたよ。 |