vol.27 茶筌の里にいらっしゃいin生駒市
掲載日:2017年4月26日
じゃ~ん。
これはなんでしょう!
「茶道の道具や~」って?うんそうやね。
正式には 茶筌(ちゃせん) っていうねんで!
わび茶のはじまりは大和にあり
茶道といえば千利休。
「わび茶」を大成させたのは、たしかに利休。
でも「わび茶」を創始したのは、大和出身の村田珠光(じゅこう)なんやって。
この人は室町時代、一休宗純の教えをもとに、一種の娯楽になっていた「茶の湯」を見つめ直したらしいで。この精神が武野紹鴎(たけのじょうおう)や利休に受け継がれていったんやね。
中世ごろこのあたりは高山(鷹山)氏が支配していて、高山城ってお城もあったんやって。室町時代中ごろに城主をつとめた頼栄(よりさか)の次男の高山宗砌(そうぜい)が、親友だった珠光に依頼されて作ったのが、茶筌のはじまりといわれているねんで。
さらに、いまも茶筌の生産量は生駒が国内シェア9割!すごい!
これは「竹の寒干し」。生駒高山町の冬の風物詩で、茶筌の原料になる竹を干しているねん。昔ながらのやり方をいまも守っているからこそ見られる風景やね。
茶筌のことを知るなら高山竹林園
竹の葉をゆらす風の音って心地いいよね。
生駒市高山町にある高山竹林園に来たよ。
園内には資料館があるねん。
茶筌のことが一番くわしくわかる場所やで。
ひとくちに茶筌っていうても、茶道の流派や使われる行事によって用いる茶筌は違うねん。
なんとその数60種類以上!
茶筌は、職人さんが1つ1つ手作りしはるよ。
1本の竹を、160本もの穂先にわかれた茶筌にしていくねんけど、穂先は0.04mmととっても細かい。竹を割いて割いて、また割いて…。小刀と指だけで作っていくねんで。
この細かな穂先で点てるから、ふわっと泡だった繊細な味の抹茶になる。
茶筌が誕生してから現在まで、茶筌をつくる技法は一子相伝の秘伝として伝えられてきたよ。室町時代の茶人が使った茶筌とまったく同じ作り方の茶筌がいまも使われている。これはすごいことやで!
毎月第1・第3日曜日は、茶筌づくりの実演コーナーが設けられるよ(見学希望の場合は要問い合わせ)。熟練の技を間近で見せてもらおー!
生駒はほかにも、竹で作る製品の生産がさかん。茶道具はもちろん、編み針も高品質で愛好者からの信頼も厚いねんで♪
茶室や和室でお茶会も!
風情あるお庭で一服~♪
ぼくが座っているのは和室の縁側。ここでお茶会ができるようになってんねん。
土・日・祝日はこの和室で抹茶コーナーがもうけられるよ。申し込んだら誰でも気軽にお茶会体験できるよ。
和室の離れには、竹生庵(ちくぶあん)っていう本格的なお茶室もあるよ。
雰囲気あるぅ!
※利用の際は要予約
ここでお茶会したいな~…。 |
高山竹林園を探検しよう
おいしいお抹茶作ろうと思ったら、おいしい水が必要やんね。
生駒の水道水はおいしいって評判やねんで!知ってた?
旧厚生省が設立した「おいしい水研究会」による「おいしい水」の7つの条件のうち、6つを満たしているねんて。ミネラルウォーターにも負けてへんな!
その水を味わってもらえるように、市内の6カ所に水飲み場を作ったよ。
そのうちの1つが高山竹林園で、資料館の入り口から入って右手に水飲み場があるよ。
おいしい水飲んだからめっちゃ元気になったよ。
ぼくの体も心なしか青々した気がする。おいしい水で元気、元気!
資料館の北側は多目的広場になってるよ。
遠足でお弁当食べたり、ちょっと運動したりもできるねん。ピクニックもええよね。
広場の西には、さまざまな種類の竹が植わる「竹の生態園」があるよ。
見てこれ!珍しい竹やな~。
「キッコウチク」っていう種類らしいよ。「モウソウチク」の変種やって。「モウソウチク」は、江戸時代に中国から輸入された竹やで。いまでは日本のどこにでも生えてるよ。
左の写真はクマザサ。右の写真のほそ~い竹はタイワンマダケ。
いろんな竹があるもんやねぇ。
竹の生態園から、両側が竹林になった風情ある小道を下っていくと…
円楽寺跡に出たよ。
中世ごろにこのあたりを支配していた高山氏の菩提寺が円楽寺やで。
ここに大きなお寺があったそうやけど、いまは高山氏とその関係者のお墓(五輪塔)だけが残っているよ。お寺はなくなってしまったかもしれへんけど、茶道の歴史に大きな役割を果たした高山氏のお墓は、いまも大切にされているんやね。
生駒の茶筌と高山竹林園どうやった?敷居が高く感じられる茶道やけど、高山の茶筌を使ってお茶を点ててみたいと思ってくれたらうれしいなあ。
生駒市 TEL 0743-74-1111(生駒市役所経済振興課) 【高山竹林園へは】 ①第二阪奈有料道路 壱分ICから国道168号と163号を経由し北上、約10km、約20分 |
たけまるくん 出身地:生駒市 性格:とっても元気! 生駒市高山地区の特産品、茶筌。竹のように強い子になるようにと、高山の茶筌職人が気持ちをこめてつくったのがたけまるくん。いつも元気で風邪ひとつひかないので、ちまたでは「たけまるくんに触れると元気になり、良いことがおこる」といわれています。フットワークが軽く、どこへでも喜んで出かけていっちゃいます♪ |
たけまるくんがいく 南都銀行生駒支店
県内3位の1日平均乗車人員を誇る生駒駅。その駅前に南都銀行生駒支店があるんやで。めっちゃ便利やね!駅前のお店に行くときとか、大阪にお出かけするときとか、気軽に立ち寄れてありがたいなぁ。
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