vol.17 ここは天空の國 in野迫川村
掲載日:2015年10月9日
お隣は高野山、平家伝説の里でロマンを求めて!
すばらしい!見てくれ、この壮大な雲海(①)のながめを。ここは奈良県の南東部、十津川村と和歌山県の高野山の間にある野迫川村だよ。村自慢の雲海は、夜明けから早朝にかけて見られる自然現象だよ。見ごろは春と秋。山中にいるのに大海原を見ているようなんだ。雲海を見たくて村にやってくる人がたくさんいるよ。
全体的に標高が高く、どこも見晴らしのいい野迫川村だけど、オススメは鶴姫公園。園内にある展望台(②)から、360度の大パノラマを楽しめるよ。晴れた日には淡路島や四国まで見渡せるほどさ。眼下には風力発電に使う風力タービンも。展望台の隣にある資料館では、野迫川村の鶴姫伝説をパネルで紹介(③)しているよ。
鶴姫(鶴富姫/つるとみひめ)は源平合戦の頃、平家に生まれたというお姫さま。敵方の源氏と恋に落ちてしまう平安時代のジュリエットなんだ。
野迫川村は平家とゆかりの深い村なんだ。何を隠そうこのぼくも平家ファミリー。平維盛(たいらのこれもり)は、平家の栄華を築いた平清盛の孫に当たるんだ。世に聞こえる美男子だったそうだよ。けれども時代は平家から源氏へ…。敗走した維盛は源頼朝に追われ、熊野・吉野の山中を流浪。最後に野迫川村に辿り着き、上洛して妻子に再会したいと夢見ながら、ここで生涯を終えた…。という伝説が村に伝わっているんだ。維盛のお墓と伝わるのが、この維盛塚(④)。ながめのいい場所にお墓があるから、維盛もきっと慰められるはずさ。
維盛塚は平維盛歴史の里にある。歴史資料館(⑤)で維盛のことを学び、歴史ロマンに思いを馳せてもいいね。夏には一大イベント「平維盛の大祭」(⑥)も開催されるんだ。約3000発も打ちあがる花火は大迫力!大自然のなかで美しい花火を思いっきり楽しもう!
美しい川も野迫川の自慢の1つ。川原樋川(かわらびがわ)には、清流にだけ棲息する川魚の女王・アマゴがいるよ。野迫川村ではアマゴの養殖が盛ん。アマゴ釣りの大会に参加したり、つかみどりもできる。夏のレジャーにもってこいさ。
宿泊はホテルのせ川(⑦)が便利だよ。川のほとりに建っているから、釣りにも便がいいし、川で冷えてしまったときには温泉にも入れる。1匹も釣れなくたって心配ご無用。川のせせらぎを聞きながら、レストランでおいしいアマゴ料理が食べられるよ。ほかにも高野山の観光にホテルを利用する人もいるんだ。
野迫川は高野山とも関係が深いんだ。野川弁財天(のかわべんざいてん、⑧)は、「野川の弁天さん」と親しまれる財宝の神様だよ。高野山を開いた空海が建てたと伝えられていて、ご本尊も空海の手によるものと言い伝えられている。そして荒神社(こうじんしゃ、⑨)。空海が高野山を開山する際、ここに勧請(かんじょう)してきたといわれる神社で、日本三大荒神の1つなんだ。全国各地から参拝者がひっきりなしに訪れるよ。荒神岳の山頂にあって展望が開けているから、雲海の景勝地でもある。雲海から登る朝日は本当に神々しい。ここがなぜ聖なる場所として人々を惹きつけるのか、訪れた人ならきっとわかるはずだよ。
野迫川村 のせがわむら TEL 0747-37-2101(野迫川村産業課) ②(広域地図のルート1) ③(広域地図のルート2) |
スポット紹介
①早起きして雲海を見に行こう! | ②これから展望台に登るよ | ③鶴姫伝説をきれいなイラストで紹介しているよ | ④維盛塚。頂上にある石碑が見えるかな? |
⑤維盛が後白河法皇の御前で舞を披露した故事を再現 | ⑥空気がきれいだから、花火もうんと綺麗に見えるんだ | ⑦ホテルのせ川のテラス席に来たよ | ⑧極彩色の立派なお社。彫刻も素晴らしいから見てほしいな |
⑨本殿まで崇敬者から奉納された鳥居が途切れることなく続く |
これもりくん 出身地:野迫川村 これもりくんは、平清盛の孫・平家随一の美男子である平維盛がモデル。維盛が最期を迎えたとされる「平維盛歴史の里」より誕生しました。笛と舞と妻をこよなく愛す、野迫川村一無口なイケメンです。村のPR活動を頑張ってくれています。 |
これもりくんがいく 南都銀行高野山支店
野迫川村のおとなり、和歌山県伊都(いと)郡高野町にある支店だよ。金剛峯寺(こんごうぶじ)の目の前にあって、町の方々や高野山を訪れる参拝者のみなさんはもとより、野迫川村のみんなからも重宝されているんだ。この日、なんと高野山金剛峯寺のこうやくんが遊びに来てくれたんだ!
こうやくんと高野山支店のみなさんと | ぼくの通帳が完成したよ。見て見てこうやくん! |