観光を盛り上げよう!6市町が連携して観光事業を促進「WEST NARA」
掲載日:2023年2月20日
奈良県北西部に位置する6市町(大和郡山市、平群町、三郷町、斑鳩町、安堵町、王寺町)が提携し、観光を推進するプロジェクト「WEST NARA」が2021年4月に発足しました。観光地のさらなる発展を目指し、共同でイベントなどを開催しています。今回は、「WEST NARA 広域観光推進協議会(会長:斑鳩町 中西和夫)」の事務局長を務める井上雅仁さんにプロジェクト発足の経緯や、これからの活動について伺いました。
【目次】
1.6市町が広域連携し周遊・滞在型観光を促進
Q.「WEST NARA」とはどのようなプロジェクトですか?
奈良県北西部6市町(大和郡山市・平群町・三郷町・斑鳩町・安堵町・王寺町)のエリア一帯が連携し、観光を盛り上げるために様々な取組を行うプロジェクトです。周遊・滞在型観光の推進とともに、地域活性化としての役割も担っています。
Q. 北西部が連携したのはなぜでしょう?
このエリアには魅力的な観光資源が多数あります。斑鳩町の世界遺産「法隆寺地域の仏教建造物」、大和郡山市にある「史跡郡山城跡」、平群町には「信貴山朝護孫子寺」など、歴史や文化が感じられるスポットのほか、「遊ぶ・食べる・買う」場所も多数あり、非常に魅力にあふれたエリアですが、観光地として十分認識されていません。そこで、自治体が相互に連携し、この地域一帯の観光を盛り上げるために「WEST NARA」を発足しました。この連携により、これまでは各自治体だけで進めていた観光誘致がより効率的になり、市町をつないだ周遊観光、旅行商品の企画・販売など、広域での観光振興策が打ち出せるようになりました。
「WEST NARA 広域観光推進協議会」の事務局長・井上雅仁さん
Q. きっかけは何でしたか?
ひとつは、コロナ禍により観光客が激減したことです。緊急事態宣言が発令された際、「このままでは観光を盛り上げることができない」と6人の市長と町長が協議を行いました。そこで、観光客を誘引するためには、核となる観光施設とサブとなる観光施設を、市町を隔てることなく、しっかりつなぎ、エリア一帯を周遊できるようにしたい。そのためには、エリアで連携し合い、できることを相互的に考えていくことが大切だと、連携の合意に至りました。もうひとつは、奈良市中心部への観光客の集中です。これは、奈良県観光の課題でもあるのですが、奈良市内には言わずとも知れた観光スポットが多数あるのですが、WEST NARAのエリアも世界に誇る歴史や文化を感じられる場所が多数あるわけです。観光地としての認識をより一層広めるためにも、地域一帯での連携が不可欠だと思っています。
2.地元の人こそ活用を!WEST NARAの銘品たち
Q. これまでに実施された取組を教えてください。
最近では、2022年12月に「WEST NARA地域産品コンテスト」を開催しました。同エリアの地域産品を各自治体から複数出品し、人気投票を競うという内容です。「地域住民が選ぶ地域産品」というコンセプトを打ち立てて、地元の人にこそ産品を知ってもらい、利用してもらいたいという狙いもありました。また、より多くの方々に出品してもらうために出展料は無料としました。
※「第1回 地域産品コンテスト結果」
結果発表はこちら(https://westnara.com/result.php)
「WEST NARA 地域産品コンテスト」で産品を見定める来場者
Q. コンテストはどのように実施しましたか?
イオンモール大和郡山のイオンホールにて、2日間にわたって展示会を行いました。来場者には、直接産品を観て、投票してもらいます。ほかにも、Instagramからの投票も実施しました。コンテスト当日は、展示会場以外にもステージを設けて、自治体の皆さんの観光PRの場として活用してもらいました。結果的に、多くの方々に来場いただき、たくさんの投票が集まりました。地元の観光産品が注目を集めるきっかけとなり嬉しく思っています。
王寺町「OUTDOOR雪駄」
安堵町「絵ろうそく」
斑鳩町「手作り御朱印と手ぬぐい」
王寺町が実施する「だるまさんがころんだ選手権大会」体験の様子
Q. 今後の目標を教えてください。
奈良には類まれな観光資源が数多くあるにも関わらず、この素晴らしさを伝えきれていないと感じています。同業他社問わず、官民関わらずいろいろな事業とコラボして、新しい打ち出し方を見出し、これまでになかった観光を創出していきたいと思っています。
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