vol.32　大自然満喫！ 伝統の獅子が舞うin曽爾村

いい天気～！
ススキがキラキラと銀色に揺れているわ。
風も気持ちよくって空中散歩するにはもってこいの季節ね。

ほうきを操縦しているぼくはそーちゃん、後ろに乗っているのは妹のにーちゃんだよ。
2人で仲よく曽爾村の見どころを紹介していくからよろしくね！

ここは曽爾高原。
日本300名山の1つ倶留尊山（くろそやま）から亀の背中の形に似た亀山を結ぶ西麓に広がっている草原なんだ。
秋には一面ススキの金色や銀色に覆われた幻想的な風景を楽しめるよ。

大きな池が見えてきたわね。
あの池はお亀池といって、いろんな伝説が残っているの。
そのなかの「お亀の伝説」が有名よ。昔この池の近く、太良路（たろじ）に住む若者が美人のお亀をお嫁にもらったんだって。
お亀は子どもを産んだあと実家へ帰ってしまったの。
夜泣きする子どもに困った男は、仕方なくお亀にお乳をもらいに行ったわ。
お亀はお亀池の前でお乳をくれて、子どもはやっと泣き止んだそうよ。
そのときお亀は「もう明日からは来ないで」と男に言うの。
でも次の日も子どもの夜泣きはひどく、お乳をもらいに池まで会いに行くの。
そうしたら、お亀は怒って大蛇に変身！
大きな口を開けて男と子どもに襲いかかったの！
2人は命からがら逃げたそうよ。
まぁ約束を守らなかったら怒るのは当然よね～。

（にーちゃんの頭の上のヘビは大蛇の仲間じゃないよね…？）

曽爾高原を飛び回って疲れたし、ちょっと休憩…。

それなら「曽爾高原ファームガーデン」に寄ろうよ！
正面の「すすきの館」では曽爾村の大自然で育った食材を使った美味しい料理が食べられるの♪

お土産もたくさんあるんだね～。
ぼくはまだ飲めないけど、いろんな種類のビールがあるよ。

曽爾高原ビールね。曽爾高原の名水を使っていて、「麦の館」で毎日造られているんだって。

お土産屋さんにビールがいっぱい並んでる～

麦の館、窓の奥に何か大きいものが見える？

麦かぁ。その横にある建物の「お米の館」には、パンが並んでいるよ！

曽爾村で収穫したお米（米粉）を使ったお米パンがウリなの！
手作りパンの体験教室もやっているのよ。

パンだけど「お米の館」だよ

いろんな種類のパンがあるなぁ

すぐ近くにお肌がスベスベになる「お亀の湯」もあるから、曽爾村散策の帰りにぜひ立ち寄ってみてね～。

どーーーん！ と、おっきいお山！ 頭にかぶる兜（かぶと）みたい？？

隣にするどい岩山も見えるわ。

鎧岳（よろいだけ）は鎧を着たような雄々しい山で、雄岳とも呼ばれているんだ。

もう一方の兜岳（かぶとだけ）は女岳とも呼ばれるから、わたしたちと同じ兄妹なのかしら？

鎧岳と兜岳はそれぞれ遊歩道が整備されているから、本格的なハイキングもオススメだよ。
どっちも近くで見るとすごい迫力なんだ～。

兜岩の下に流れる横輪川には済浄坊（さいじょうぼう）渓谷ができていて、この長走りの滝には、大蛇退治の伝説が残っているの。

井上喜曽（きそ）という人が大蛇に弓を射て、追いかけてくる大蛇から逃れるためにこの滝を長く縦に走り抜けたと伝わっているよ。
逃げても最後には立ち向かって蛇を退治したんだから、喜曽は勇敢だよね。

ほかにも済浄坊渓谷には、布引の滝とか有名な滝が多いのよ。
滝巡りを楽しむのもいいわね♪

兜岳の西側まで登ってきたよ。岩壁が屏風を立てたみたいに切り立っているね。

屏風岩と名づけられたのもうなずけるわ。
この岩壁はなんと！ 2kmも幅があるの。ちなみに断壁は200mよ。
春には大木の山桜がきれいに咲いて、秋は紅葉で赤く彩られるわ。

屏風岩、兜岳、鎧岳と曽爾川を隔てて古光山、倶留尊山、曽爾高原一帯を「奥香落（おくこおち）」と呼んでいるんだ。
火山が造った雄大な地形で、関西では珍しい自然美なんだよね。

曽爾村の中央にあるのがこの門僕（かどふさ）神社。
閑静な空気に包まれていて、道路を挟んですぐ横を曽爾川が流れているよ。

いまからちょうど300年前。
江戸時代の1720年ごろからずっと続いているのが曽爾村8大字の氏神の秋祭り！
そこで奉納されるのが「曽爾の獅子舞」よ。

「獅子踊り」は動きがダイナミック！

「新神楽」は獅子が鈴と御幣を持ってるね

獅子のほかに天狗、ひょっとこ、おかめが登場する獅子踊りは愉快で楽しいし、笛や太鼓のお囃子で獅子が舞う新神楽は風流よね～。

このほかにも奉舞、悪魔払とかいろいろな獅子舞を見られるんだ。
みんなで丸～く獅子舞を囲んで見る昔ながらのお祭りだよ。

「曽爾の獅子舞」の奉納は毎年10月体育の日の前日に行われるの。
ぜひ見にきてね！

受付の行員さんにまずはごあいさつ！

行員さんたちと一緒に記念撮影したよ～