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勝手に奈良検定

第34回 勝手に奈良検定

問題1

奈良市にあるこの神社は、学問の神様として有名ですが、飛び梅伝説に因む梅の里としても知られています。何という名前の神社でしょうか。

第34回 勝手に奈良検定

正解

正解は菅原天満宮(すがわらてんまんぐう)。

天満宮といえば、福岡県の大宰府天満宮、京都府の北野天満宮などが有名ですが、奈良市にある菅原天満宮は、とても小さな神社です。ここ奈良・菅原の地は、菅原道真公の誕生の地と言われており、祭神は菅原氏の祖神天穂日命・野見宿と菅原道真となっています。

菅原道真は文学博士として出世し、讃岐守となり、寛平5(893)年には参議になり、翌年遣唐使を命ぜられていました。しかし讒言(ざんげん)のために大宰府に左遷、延喜3(903)年に59歳で亡くなりました。道真が牛に乗って大宰府に流されたという故事にちなみ、境内には7体の牛の像が祀られています。

毎年行われる「盆梅展」(今年は2月8日から3月8日)では、大和野梅・緋梅・しだれ梅などの盆梅を約150鉢を展示、丹精こめて育てられたみごとな枝振りを楽しめます。

問題2

南都六宗(なんとろくしゅう)は、奈良時代平城京を中心に栄えた仏教の6つの宗派ですが、法相宗・三論宗・倶舎宗・成実宗・華厳宗と、もう1つは何宗でしょう。

正解

正解は律宗(りっしゅう)。

南都六宗は南都仏教ともいい、奈良時代を最盛期とした六仏教宗派の総称で、天台・真言両宗の平安二宗に対しての名称です。三論(さんろん)宗、成実(じょうじつ)宗、法相(ほっそう)宗、倶舎(くしゃ)宗、華厳(けごん)宗、律宗の6つです。

奈良時代は律令体制の展開期で、盛唐文化の影響を受けており、隋・唐両朝下で栄えた中国仏教がもたらされました。民衆の救済に重きをおいた平安仏教や鎌倉仏教とは異なり、六宗は学問仏教としての要素が強く、仏教教理の研究を中心に行われていました。律令体制の国家庇護のもと、諸大寺には学僧衆が集まり、複数の宗の教義を研究する集団組織が成立していきました。当初、法相衆・華厳衆などと「衆」の字を充てていましたが、東大寺大仏完成の頃より「宗」といわれるようになりました。

南都六宗の開祖と中心寺院は、次のようになっています。
鑑真・唐招提寺の律宗、良弁・東大寺の華厳宗、慧潅・東大寺南院の三論宗、道蔵・興福寺と大安寺の成実宗、道昭・興福寺と薬師寺の法相宗、道昭・東大寺と興福寺の倶舎宗。

問題3

奈良県五條市から和歌山県新宮市に至るルートで予定されていましたが、廃線となってしまった鉄道は、何という名前の鉄道でしょう。

正解

正解は五新鉄道(ごしんてつどう)。

五新鉄道は、奈良県五條市から、吉野川を渡り、丹生川・十津川沿いに南下し、和歌山新宮市に至る間に計画されていた鉄道です。吉野川、熊野川流域は杉や檜の産出地で、伐採した木材の輸送は筏流しに依存していましたが、人力に頼らず安定した輸送ルートを確保するために、鉄道の必要性があったのです。

明治39年に測量を開始し、大正11年五新鉄道の第1期工事として五條~阪本間が発表されました。ところが、関東大震災とその後の経済不況で建設開始の足踏み状態が続きます。昭和12年に着工され、吉野川横断の橋脚、生子トンネルの貫通まで至りましたが、太平洋戦争が始まり資材不足等の理由で工事は中断。戦後、昭和34年に五條~城戸間が完成、昭和46年には難工事の天辻トンネルが13億9200万円をかけて完成しましたが、昭和57年地方赤字ローカル線の廃止に伴い、五新鉄道の夢は叶うことなく中断されました。

現在は奈良交通がこの五新鉄道の跡地を利用し、バス専用道路として五条バスセンターから城戸まで運行し、幻の「まほろば鉄道」として知られています。また、河瀬直美監督の映画『萌の朱雀』のロケ地となり、五新鉄道と西吉野村の雄大な自然が紹介されました。

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