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勝手に奈良検定

第16回 勝手に奈良検定

問題1

緑深い霊山大峯の山懐にいだかれ芸事の神さまとして遠方からも参拝客が訪れるこの神社は、さて何神社でしょう。

第16回 勝手に奈良検定

正解

正解は天河神社。

天河大弁財天社とも呼ばれます。役行者が大峯山の山上ヶ岳で鎮護国家の祈祷中、最初に現れたのが弁財天でしたが、山上ヶ岳は女人禁制であるために、この地に祀られました。後に空海がここを根拠地として修行した時に「琵琶山妙音院」と呼び、その後一大聖地とされてきました。安芸国の宮島(厳島)、琵琶湖の竹生島と並ぶ日本三大弁天の一つです。また、能楽座の伝統でも名高く、芸道の神として尊宗されています。恒例の夏例大祭(7月16、17日)では、舞踊、音霊の奉納、聖護院門跡による採燈大護摩、御能の奉納が古儀にのっとって執り行われます。

問題2

東大寺法華堂(三月堂)には、本尊の不空羂索観音像を中心に諸像が安置されていますが、本尊の須弥壇の裏手に北面して安置されている秘仏は何という名の仏像でしょう。

正解

正解は執金剛神立像。

本尊不空羂索観音の背後の厨子に北向きに安置される仏像(国宝)です。右手に金剛杵(こんごうしょ、仏敵を追い払う武器)を持ち、目を吊り上げて威嚇する武神像で、9世紀初頭に成立した『日本霊異記』にすでに記されています。東大寺の前身寺院である金鐘寺時代の良弁によって発願されたといわれています。髻(もとどり)の元結(もとゆい)紐の端が欠失しているのは、平将門の乱のおり、大蜂となって東方に飛び去り、将門を刺して乱を平定したとされ、この像の霊異伝説のもととなっています。秘仏ですが、良弁の命日の12月16日のみ公開されています。

問題3

「大賀」「孫文」「奈良」などの名称を、その種類によって冠した花があります。さてこの花の名前は何でしょう。

正解

正解はハス。

ハスは泥の中から美しい花を咲かせることで、仏教と深く結びついてきた花です。蓮華文、蓮華坐、蓮華往生など、仏教彫刻の中にもハスは聖なる花とされてきました。唐招提寺では、鑑真和上が青蓮の実を持って来日したことに始まり、以来数多くの種類のハスが育てられています。ハスの権威である大賀一郎博士が二千年前の種を発掘し、これを開花させた「大賀蓮」、門外不出という「孫文蓮」、花弁が特徴的な「奈良蓮」など、弁天池のまわりに咲き誇ります。

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