當麻(たいま)の町は冬日和!パノラマと寒花を満喫♪
更新日:2024年2月6日
奈良盆地の北西部にある葛城市は、奈良県と大阪府の県境には、二上山(にじょうざん)、葛城山(かつらぎさん)、金剛山(こんごうさん)が連なり、雄大な景観が堪能できる場所です。山々のふもとには、古刹「當麻寺」があり、お寺の門前町として栄えた小さな町・當麻(たいま)があります。古くから交通の要衝であったこの町には、「當麻路」と呼ばれる古道があり、今でもハイキングや登山を目的に、多くの観光客が訪れます。
長閑な里山とノスタルジックな町屋が残る當麻の町。澄みきった空気が広がる、冬の當麻をご紹介します。
目次
好角家にはたまらない!「相撲館(すもうかん)」で、はっけよ~い!
伝説の姫の名が付くお餅をいただきに!「中将堂本舗(ちゅうじょうどうほんぽ)」
好角家にはたまらない!「相撲館(すもうかん)」で、はっけよ~い!
都会のビル群から長閑な里山へと、ぐんぐん移り変わる車窓の風景。なだらかな金剛葛城山系の山並みが見えてきたら、旅の目的地「当麻寺(たいまでら)」駅に到着です。駅を降りると・・・まるで時間が止まったような町!木造りの長屋に、年代を感じる店看板…なんだか懐かしい気持ちになります。
まずは、最初の目的地「相撲館」へ向かいましょう!メイン通りを二上山の方向に進むと、右側に新しい建物が見えてきます。視界の先には雄大な山々!冬の晴れ間は、空気が透き通り、山並みがくっきりと見えますね。
桝席(ますせき)から見た土俵の写真がリアル感満載です!
早速、中に入ってみましょう。入口には力士のモニュメント!テンションがあがります♪
これが本物の土俵!土俵の土、サイズ、行司が持つ軍配(ぐんぱい)、清めの塩、のぼり旗もすべて本物が揃っています。靴を履いたまま上がれるので私も土俵入りを・・・。桝席からの歓声が聞こえ、まるで力士になったようです♪
2階は、相撲の歴史が分かる資料がズラリ。番付表、化粧廻し、パンフレットなど、往年の名力士たちの勇姿を堪能できます。好角家にはたまらないスポットです!
冬を彩る可憐でたくましい花々「石光寺(せっこうじ)」
さて、當麻の新鮮な空気を吸いながら、次の目的地までのんびり歩きましょ♪道中を見守ってくれるのは、奈良と大阪の県境にある二上山。二つのコブは、夫婦が寄り添って見えることから、雄岳(おだけ)と雌岳(めだけ)と呼ばれています。かつては火山だったそうで、いろんな岩石や鉱物が採れるのだそう。火山だったなんて、信じられないくらい穏やかな山です。
次の目的地は、花の寺として知られる「石光寺」です。一年を通して様々な草花が楽しめ、関西花の寺霊場第二十番札所となっています。雄大な二上山を臨みつつ、當麻路を散策しながら、お寺へ向かいましょう!
重厚な門が見えてきました!「石光寺」と石標にかかれてます。
木の看板に彫られているのは、可愛い寒ぼたん♪さっそく境内に入ってみましょう!
わ~!庭園には、藁ぼっちをかぶった寒ぼたんがたくさん!よく見ると、花の色や形が少しずつ違っています。「大正紅」「冬鳥」「紫の前」など、ぼたんの名は響きも美しいです。
石光寺の寒ぼたんは、例年12月初旬ごろから咲き始めます。でも、中には咲かない花もあるのだそう。「咲くかどうかは、花が決めるのです」と教えてくれたのは、お寺のご住職様。「寒ぼたんは、人が咲かせるのではなく、自然の状態で、自ら咲くもの。だからこそ、毎年色や形が異なり、個性的な花が生まれます」と話してくださいました。お寺では、猛暑の頃の水やりや虫の駆除などの最低限のお手入れのみ。冬になると「さて、今年は咲くかな?」とご住職様は楽しみに待つのだそうです。厳しい寒さの中でも、凛と咲く寒ぼたん。なんだか勇気づけられました。
花の少ない冬の時期にもかかわらず、水仙、椿、蝋梅と、庭園のあちこちに、ひっそりと、静かにさく冬華を眺めていると心が穏やかになります。それでは最後に、ご本堂にお参りしましょう。
阿弥陀如来様に、旅の無事と、これからの安寧をお祈りし、花々に別れを告げて、次の目的地へと向かいましょう。
奈良盆地を望むパノラマ展望台!「二上山ふるさと公園」
あちこち散策しているとお腹がすいてきました♪どこでランチをしようかな?二上山に向かって歩いていると、麓に大きな物が見えてきました。
ここは、「道の駅 當麻の家」です。道の駅なら、地元の美味しいものが揃っているはず!行ってみましょう!
ロッジみたいな、三角屋根が可愛い!中はどうなっているのかな?看板に「野菜・花」直売所と書かれてあります。地元の銘品が揃っている予感…!
予感的中!新鮮な地元野菜に、郷土の特産品がズラ~っと並んで、目移りしそう!あれ?!「けはやたまご」だって!食べたら力士みたいにたくましくなりそう♪
店内にはレストランが常設されています。さて、お昼ごはんをいただきましょう!身体が温もる、温かいものがいいな!
注文したのは、「ふたかみうどん」(650円)!上から見ると、薄揚げ2枚は二上山、まぁるいお餅はお月様かな?見た目がキュートで嬉しい♪
お餅はもちもちで、うどんはぬくぬく!そして、お出汁が美味!身体もぬくもり、疲れもすっかり回復です。それでは、公園内を散策してみましょう。
公園内はとっても広い!芝生公園では、親子が楽しそうに走りまわっています。奥に進むと…ん?階段!?
すごい石段がそびえています!下りてきた方に、「上には何があるんですか?」と尋ねたら、「展望台です。今日は見晴らしがいいですよ~」と…。それは、上るしかありません!
いち、に、さん・・・と石段を数えながら上っていると、身体が温もってきます。ちょっと勾配はキツめ!息を切らしながら上りきったご褒美は・・・絶景~!
デッキからは、奈良盆地の大パノラマが広がっています。晴れていれば若草山、大和三山、吉野山などもはっきり見えるのだそう。456段の達成感は格別です!
伝説の姫の名が付くお餅をいただきに!「中将堂本舗」(ちゅうじょうどうほんぽ)
さて、公園を後にし、旅の最後に訪れる場所へと向かいましょう。當麻を代表するグルメスポット「中将餅」です。近鉄「当麻寺」駅の近くにあるので、旅の締めくくりにも、お土産を買って帰るのにも好立地!長時間、當麻路を歩いた疲労を癒しに、二上山に別れを告げて、甘味処に向かいましょう。
風になびく「よもぎもち」と書かれた暖簾…なんて趣のある造りなんでしょう!こちらがお餅を販売する「中将堂本舗」です。引き戸をカラカラと開けると、小豆ともち米の甘くて香ばしい香りに包まれます。「いらっしゃいませ~!」と出迎えてくれたのは女将さん。ガラスの向こうは、大きなせいろがいくつも見えます。
店内メニューは、季節限定のものもありますが、今回は定番「中将餅と煎茶のセット」(400円)をいただきましょう。
昔ながらの美しい設えに、季節のお花が生けられた店内は、居心地バツグン!葛城山の登山客が疲れを癒しに訪れるのだそう…ナットクです。「どうぞお召し上がりください」と女将さんが運んできてくれたのは、なんとも可愛らしいお餅!
「ボタン」の花びらをイメージしているそうで、よもぎ餅の上にあんがフワリと乗っています。 一口含むと…よもぎの爽やかな風味が口いっぱいに広がります!あんも、ほどよい甘さで、舌触りがとても滑らか・・・2個ともペロリといただきました。
それにしても、これほどたっぷりとよもぎが入ったお餅って珍しい!女将さんによると、よもぎは地元の畑で栽培されたもので、4~6月が収穫時期。品質の良いよもぎを厳選し、洗って、茹でて、冷凍保存しておくのだそう。お店には、青々と立派な葉を茂らせたよもぎ畑の写真が飾ってあります。
餅米も、あんも、よもぎも、素材にこだわり、製法も手作りにこだわり、人々に愛され続ける中将餅。その背景には、たくさんの人の知恵と努力があるのですね。お土産に20個入り(2,000円)と自分用に8個入り(800円)を購入しました♪
さて、これで葛城市の冬旅は終了です。雄大な二上山と葛城山に見守られた豊かな町・當麻。自然と共に生活するこの町は、冬ならではの楽しみ方が満載です。ぜひ、足を運んでみてくださいね♪
おすすめコース
近鉄南大阪線「当麻寺駅」下車。地元の人たちや観光客の利用も多く、當麻の町の玄関口です。 |
徒歩 5分
「葛城市相撲館(けはや座)」へ。
日本の相撲の始まりとされる「野見宿禰(のみのすくね)」と「當麻蹶速(たいまのけはや)」の取り組みがあり、この當麻蹶速の出身地が葛城市(旧當麻村)であったことが設立の由来です。1990年5月の開館以来、土俵や桝席などの体験から人気を呼び、好角家をはじめ、外国の観光客にも喜ばれています。 |
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外では鉄砲柱を体験 |
1階の休憩スペースは無料で利用可! |
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→スポットの詳細DATAはコチラ |
徒歩約20分
「石光寺」へ
花のお寺「石光寺」へ。約1300年前、天智天皇(668~671在位)の勅願で建てられ、役小角(えんのおづぬ)の開山と伝えられている古刹です。平成3年、弥勒堂改築に伴う発掘調査で、日本最古の白鳳時代の石仏や瓦などが出土し、全国にその名が知れ渡りました。 四季折々の美しい花がお出迎え 境内には、芍薬、ぼたん、梅、桜、百日紅など、一年を通じて四季折々の花々が咲き誇ります。特に12月初旬ごろから開花する寒ぼたんは、藁ぼっちをかぶった可愛い姿が多くの人に愛されています。 |
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ぼたんは、薬用として中国から伝えられ、古くから石光寺に植えられていたと伝えられています。 境内のあちこちに仏像が建立 →スポットの詳細DATAはコチラ |
徒歩10分
「道の駅 ふたかみパーク當麻」へ
地元農家が栽培した野菜や果物、手作りのケーキやパンなどを販売。レストランも常設し、地元の住民はもちろん、各地からも観光客が訪れる葛城市の人気エリアです。 自然いっぱいの公園 |
敷地奥には、7,000㎡と広大な芝生広場に、奈良盆地が見渡せる展望台があり、當麻の四季を満喫できる自然スポットにもなっています。 展望台からは奈良盆地を一望 →スポットの詳細DATAはコチラ |
徒歩約28分
1929年創業の「中将堂本舗」は、中将姫にちなんだ名物のよもぎ餅「中将餅」がいただけるお店。 ぼたんの花びらを象った見た目が可愛い♪ |
地元の畑で採れたよもぎがたっぷり入ったお餅の上に、コクのあるこしあんをトッピング。創業以来変わらない味に、地元はもちろん、全国にファンが多数!通販でも購入できるのが嬉しい! 個室やお庭での飲食も風情があってGood! →スポットの詳細DATAはコチラ |
<葛城市相撲館(けはや座) DATA>
住所 | 葛城市當麻83-1 |
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TEL | 0745-48-4611 |
アクセス | (電車)近鉄南大阪線「当麻寺」駅下車、徒歩3分 (車)南阪奈道路「葛城IC」から約15分 |
駐車場 | あり |
料金 | 大人300円、小人150円(観光休憩所は無料) |
休館日 | 火・水 |
<石光寺 DATA>
住所 |
葛城市染野387 |
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TEL | 0745-48-2031 |
アクセス | (電車)近鉄南大阪線「二上神社口」駅から徒歩約15分 (車)南阪奈道路「葛城IC」から約10分 |
駐車場 | あり |
拝観時間 | 8:30~17:00 |
拝観料 | 大人(中学生以上)400円、小学生200円 |
<道の駅 ふたかみパーク當麻「當麻の家」 DATA>
住所 |
葛城市新在家402-1 |
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TEL | 0745-48-7000 |
アクセス |
(電車)近鉄南大阪線「二上神社口」駅から徒歩約10分 |
駐車場 | あり |
時間 | 9:00~17:00 |
休館日 |
年末年始 |
<中将堂本舗 DATA>
住所 | 葛城市當麻55−1 |
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TEL | 0745-48-3211 |
アクセス |
(電車)近鉄南大阪線「当麻寺」駅下車すぐ |
駐車場 | あり |
定休日 | 7月、8月後半、年末年始 ※連絡して応確認 |
料金 |
(店内メニュー)中将餅と煎茶のセット(400円)他 ※季節によって異なる |