神々のふるさと「御所(ごせ)」で冬のリフレッシュ旅
更新日:2023年1月6日
金剛山・葛城山の山麓にあり、古くから神々を祀る聖地「御所」。澄んだ空気に清らかな水、神々の降る里で美しい絶景と温かいおもてなしを満喫するのはいかがですか? 何かとあわただしく過ぎた年末。年のはじめは、一人でのんびりと癒された~い! そんなあなたに、のんびり静かに冬ごもりの旅をご紹介します。
目次
築120年 絶景の古民家宿「Cafe・民泊 母屋森本(おもやもりもと)」
御所の食材が満載。「おいしい」の“声”であふれる「ごせ町料理koe」
築120年 絶景の古民家宿「Cafe・民泊 母屋森本」
御所市の中でも、様々な神話の舞台となった金剛山・葛城山一帯。山麓にある緑豊かな葛城古道沿いは、多くの由緒ある神社仏閣があり、歴史好きやハイカーに親しまれる観光スポットです。今回は、そのうちの一つ「高鴨神社」近くにある民泊におじゃまします。
御所南ICから車で15分ほど走り、今回宿泊する宿へ。道中に見える山々を見下ろす風景は圧巻! グングン山道を登り、金剛山の中腹にある「Cafe・民泊 母屋森本」に到着です。
「ようこそ~」と笑顔で迎えてくれたのは、ご夫婦で宿を営む森本淳子さん。御所の魅力を知ってもらいたいと、
2018年に義実家である、築120年の古民家で1日1組限定の民泊をオープンしたのだそう! 実際に古民家での暮らしを体験できると、県外や海外からのお客さんも多く、家族連れや、友人同士で宿泊し、ここを旅の拠点に御所周辺をめぐるのだそうです。
標高450mの高台に建つこちらの宿。庭から見える広々とした田んぼと山の景色がとても新鮮! 澄んだ空気が清々しい♪ 手前に見える大きな杉の巨木は樹齢200年にもなるのだとか。山々の景色にも負けない壮大さです。
それでは、さっそくお部屋に案内していただきましょう。
ガラガラ~っと戸を開けて、おうちの中へ。はじめて来るのに、思わず「ただいま~」と言ってしまうような、ほっとした空間。屋根裏にしつらえたベッドルームは「長持(ながもち)」や「菅笠(すげがさ)」などの昔の調度品がズラリ! これぞ、本物のアンティークなインテリアですね♡
広いダイニングには昔懐かしいストーブにやかん♡ シュンシュンと沸く音と湯気に、気持ちが和みます。
夜は、地元の野菜がたっぷりのおうちごはんをいただきます♪ おいしいおかずにごはんが進む!まさに心にしみる“お母さんの味”です。
その他にも床の間のある和室に、露天風呂、一人用サウナも完備。お庭では年中バーベキューもできます。また、畑での野菜の収穫や、一緒に夕飯作り、夏はブルーベリー狩りに流しそうめん、秋は栗拾い…。どんな季節に訪れても楽しい体験ができるのは、「いろんな里山体験をしてほしい」と話す森本さんならではのおもてなし。2021年から宿泊業の傍らカフェを始めたのも「少しの時間でも立ち寄って、くつろいでもらい、また御所に来たいと思ってもらえたら」と考えたからだそう。実際にカフェを利用して、後日宿泊に来るお客さんもいるそうです。
さて、のんびりお風呂に入ったら、明日に備えてオヤスミナサ~イ♪
ぐっすり眠って、旅は2日目に突入。「朝は少し早起きして、昇る朝日を見てほしい」と、お母さん。朝日に照らされて輝く雲海が眼下に広がり、霞がかった明け空が美しいオレンジに染まります。それは、「神様の故郷(降る里)」というのもうなずけるほどの神々しさ…。まるで、お日様が次の旅へと送り出してくれているようです。
歴史とレトロが息づく町「御所まち」をぶらり歩き
朝ごはんを食べてゆっくりしたら、次の目的地へ出発です。車でぐ~っと北に向かい、御所駅周辺のパーキングに車を停めて「御所まち」を散策しましょう。ここは江戸時代初期に形成された陣屋町(じんやまち)(※)で、中南和エリアの中心地として栄え、市内を流れる葛城川を挟んで商業都市の「西御所」、寺内町の「東御所」が形作られています。今でも江戸時代の検地絵図がそのまま使えるほど、昔の区割りがはっきりと残されているんですって!
※陣屋町…江戸時代の都市形態の一つ。行政の中心地である「陣屋」を中心に発展した町のこと。
まずは、御所市の観光や地域の情報を発信している地域活性交流拠点施設「ごせまちセンター」に寄って情報収集! 観光マップ片手にいざ、町ぶらへ!
瓦屋根に白壁の町屋風景、碁盤の目のように道筋が区切られていますが、マップがないと迷ってしまいそう!
この木の札がかかったものは何だろう…? これは「高札場」といい、江戸時代に幕府の最も重要な法令を書いた木の板「高札(こうさつ)」を掲げる場所でした。この高札場は、平成20年に復元されたもので、高札は定期的に掛け替えられているそうです。
環濠集落だった西御所は、環濠や家と家の間を流れる水路「背割り下水」が見地絵図の通りに現存されています。つい見のがしてしまいそうだけど、じっくり見ると歴史がしっかり残されている御所まち、いろんな発見があっておもしろいな~♪
御所まち散策の地図は、御所市観光協会のホームページからもダウンロード可能です(https://www.city.gose.nara.jp/kankou/0000001488.html)
御所の食材が満載。「おいしい」の“声”であふれる「ごせ町料理koe」
市街地を流れる柳田川(やなぎだがわ)沿いをぶらぶら歩いていると、どこからか、お出汁の芳醇な匂いが漂ってきます。その香りに引き寄せられるかのように、一軒のお店に到着。ここは、御所の素材を存分に生かしたお料理がいただける、「ごせ町料理koe」です。2022年3月にオープンしたばかりなんですって!
さっそくお店に入ると、お出汁のいい香り~!温かな木彫の設えに心がほっこりします。唐揚げ、煮魚と、目移りしそうなメニューがたくさんありますが、やはり、定番の「ごせ町定食」(1,300円)をいただきましょう。
定食は、御所で採れる“美人たまご”を使っただし巻きがメイン。大きな器にたっぷり入った汁物に、揚げ物、小鉢、香の物、ごはん…と、豊富な品数にまず驚きです。温かい「鴨汁」は鴨肉のコクと葱や根菜の甘みが後からジュワッっと広がり、優しい味わいの汁とともに身体の隅々まで行き渡ります。
※定食は季節によって内容が変わります。
美人たまごのだし巻き玉子は口に含むと、ふ~んわり、とろ~り・・・。上品なお出汁の風味と、玉子本来の甘みが口いっぱいに広がって、思わず「おいしい!」と声をあげてしまいます。「地元の養鶏場から仕入れた『麦花石(ばっかせき)美人たまご』を使っているんですよ」と話してくれたのは、代表の小枝さん。麦花石(ばっかせき)とは、ミネラルを豊富に含んだ天然石で、それらを飼料にした鶏が生んだ卵は「ごせブランド」にもなっているのだそう。お好みで、御所が誇る「片上醬油」を大根おろしに一滴たらし、芳醇な香りを楽しむのもおススメです。
小鉢は「菊花かぶらと柿の甘酢漬け」。白い花とオレンジの蕾のようで、見た目がとてもキュート♡ シャキッとした食感のかぶらに、柿の甘みがほどよく馴染んで、柔らかなお味。地元の「金剛葛城山麓米」を使ったごはんにぴったりで、どんどんお箸が進みます。「どの素材も素晴らしいので、美味しさを上手に引き出すのが私の仕事です」と小枝さん。さすがの職人技…お見事です。
「お客様の “声” がたくさん溢れる場にしたい」との思いで名付けられた店名「koe」。その名の通り、美味しい&楽しいの声が溢れるホッコリしたお店でした。
神秘の山、金剛山・葛城山に守られて、歴史と豊かな自然が残る「御所」は、誰にとっても“ふるさと”を感じさせる素敵な場所でした。日々、頑張っている自分をゆったりと甘やかすご褒美旅は、ぜひ「御所」で。たくさんの癒しとパワーをもらって、また明日からもがんばれそうです!
おすすめコース
御所南ICから |
車 約15分
「Cafe・民泊 母屋森本」
笑顔が素敵なお母さんが迎えてくれる古民家民泊。金剛山の自然に囲まれた環境で、訪れる人に様々な体験をさせてくれます。絶景のプライベートビュースポットとしても人気の宿ですが、事前の予約でカフェ利用もできるので、旅の途中に立ち寄るのもおすすめです。 →スポットの詳細DATAはコチラ |
車 約16分
「御所まち」
歴史を感じる町屋風景 |
建物には「うだつ」や「虫籠窓」などの古き良き町屋が残りつつ、明治・昭和のレトロな雰囲気が融合した、歴史の積み重ねを感じる不思議なスポット。歩きながら素敵なお店を探したり、フォトジェニックな場所を見つけて写真を撮ったりするのもおすすめ。まずは「ごせまちセンター」で観光マップをゲットして! →スポットの詳細DATAはコチラ |
レトロ感漂うアーケードの商店街 |
2022年10月に再オープンした銭湯「御所宝湯」 地域の憩いの場でもある「御所宝湯」は、関西では珍しいフィンランド式サウナを併設した注目施設。銭湯周辺に、宿泊施設2店舗とレストランが同時オープンし、分散型ホテル「GOSE SENTO HOTEL」として、まち歩きをメインにした宿泊観光が楽しめます。 →スポットの詳細DATAはコチラ |
徒歩 約5分
「ごせ町料理koe」
料理人のお父様とパティシエの娘さん。 季節のフルーツロールケーキとドリンクのセット(700円) |
看板メニューの「ごせ町定食」は、地元の食材をたっぷり使用した逸品ぞろい。腕を振るうのは、御所出身の料理人小枝さん。豊富なアイデアと、確かな技量で食材の良さを料理で表現しています。 14時からのカフェタイムでは、パフェ、ケーキ、ジェラートなど、パティシエの娘さんが作るスイーツが大評判。人気の「季節のフルーツロールケーキ」(400円)は、旬のフルーツをカスタードと純正生クリームで包み、極上の仕上がり。しっとりと、ほどよい甘さで、幅広い年代に愛される逸品です。 →スポットの詳細DATAはコチラ |
徒歩 約5分
「御菓子司 あけぼ乃」
栗の甘露煮が丸々1個入った「葛城路」(216円) |
お土産は明治18年創業の老舗和菓子店「御菓子司 あけぼ乃」へ。おすすめは看板商品で御所の代表銘菓の「葛城路」と、種類豊富で見た目も可愛いフルーツ大福です。季節のフルーツを白あんで包み、やわらかな羽二重餅をかぶせた大福は、果物のジューシーさとあんの甘みが絶妙! SNSなどで注目を集め、人気に火がついたのだそうです。 →スポットの詳細DATAはコチラ |
<Cafe・民泊 母屋森本 DATA>
TEL | 090-6609-7518 |
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住所 | 御所市西佐味994 |
駐車場 | 10台 |
アクセス | 御所南ICから車で約15分 または、JR・近鉄「御所駅」から送迎(車20分・要予約) |
営業時間 |
チェックイン16:00~・チェックアウト~10:00、カフェ11:00~16:00(要予約) |
定休日 | なし(要予約) |
<ごせまちセンター DATA>
TEL | 0745-44-3641(御所市地域活性推進室)※土日祝を除く、8:30~17:15 |
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住所 | 御所市御国通り3丁目361-10 |
営業時間 | 9:00~17:00 |
アクセス | JR・近鉄「御所駅」から、徒歩5分 |
定休日 | 12月29日~1月3日 |
<御所宝湯 DATA>
TEL |
050-3092-2647 |
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住所 | 御所市御国通り2丁目361-5 |
営業時間 |
平日14:00~22:00、土日祝11:00~22:00 |
アクセス |
JR・近鉄「御所駅」から、徒歩5分 |
定休日 |
第2・第4水曜日 |
<ごせ町料理koe DATA>
TEL | 080-5358-0699 |
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住所 | 御所市柳田町369 |
アクセス | JR・近鉄「御所駅」から、徒歩6分 |
駐車場 | 3台 |
営業時間 |
11:00~17:00(LO16:30)、14:00~17:00(カフェタイム)、18:00~21:00 (夜営業/完全予約制) |
定休日 | 火曜・水曜(盆、年末年始休日、その他不定休あり) |
<御菓子司 あけぼ乃 DATA>
TEL |
0745-62-2071 |
---|---|
住所 | 御所市大広町328 |
駐車場 | 3台 |
アクセス | JR・近鉄「御所駅」から、徒歩3分 |
営業時間 |
7:30~19:30 |
定休日 | 1月1日・2日 |