広陵町
掲載日:2008年8月1日
竹から生まれたかぐや姫―。日本各地に残るかぐや姫伝説発祥の地のなかで、もっとも根拠が強いのが、奈良県北葛城郡広陵町の北東部に広がる丘陵地帯。日本有数の一大古墳群が広がり、緑の古墳と水をたたえた壕とが独特の景観を形づくる。古代史ロマンの薫る町に、光り輝く伝説の美女の面影をもとめて―。
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南都銀行馬見支店・箸尾支店のオススメ!
かぐや姫の里に古社寺を巡る
広陵町は、日本でも有数の古墳群「馬見古墳群」で知られる町。今回は、この町にある南都銀行馬見支店、箸尾支店両支店がオススメする、観光スポットとその魅力をご紹介しましょう。
まずはじめに広陵町は、昔話「かぐや姫」の伝説の生まれた地であることをご存知ですか?
昔話「かぐや姫」のもとになった『竹取物語』では、竹取翁は讃岐造(さぬきのみやつこ)の名前で登場します。そしてこの讃岐氏こそ、古代、広陵町周辺をおさめていた豪族ではないかと考えられ、讃岐氏をまつる讃岐神社も鎮座しています。日本各地にかぐや姫伝説は残っていますが、広陵町は時代的・地域的な根拠も強く、正真正銘の「かぐや姫の里」といえるでしょう。毎年9月の仲秋の名月の頃には、竹取公園で「かぐや姫まつり」も行われ大勢の人で賑わいます(2008年は9月13・14日開催)。
竹取公園といえばもう一つ、地場産業の「靴下の市&地域特産品交流フェア」も、毎年4月と11月にここで開かれます。広陵町の特産品は靴下!種類が豊富な上に安いとあって大人気です。お気に入りの靴下を探しに行かれてみてはいかがでしょう。
次にご紹介するのは、馬見古墳群です。古墳の多い奈良県のなかでも、大型古墳が点在する馬見丘陵はまさに圧巻。特別史跡の巣山(すやま)古墳や、新木山(にきやま)古墳などの大型前方後円墳、国指定史跡の牧野(ばくや)古墳(円墳)、乙女山(おとめやま)古墳や復元された三吉石塚(みつよしいしづか)古墳などの帆立貝式古墳など、その数120基にも及ぶ大古墳群です。古墳群一帯と重なる馬見丘陵公園も、四季を通じて花の名所として知られる場所。花を愛でながら、古代のロマンを散策するのも楽しいものです。
また、塔のある風景も広陵町の自慢の一つです。重要文化財の三重塔をもつ百済寺(くだらじ)は、聖徳太子建立の熊凝精舎(くまごりしょうじゃ)をもとに舒明(じょめい)天皇が建立した百済大寺の後身であるといわれています。広々とした空が広がる田んぼの真ん中、春日神社のこんもりとした杜を背景に、均整のとれた塔がすっとのびる風景は、四季折々、古代の風をそっと運んでくれるようです。
最後にご紹介するのが、櫛玉比女命(くしたまひめのみこと)神社の戸立(とだて)祭。例年10月31日、11月1日に行われるお祭りは、神社の氏子である4つの大字から「だんじり」が勢い良く神社に繰り込む勇壮なもの。とくに境内に駆け込んできただんじりが、拝殿すれすれで止まるさまは迫力満点!!秋のにぎやかなお祭りです。かぐや姫伝説に彩られた古代史の地、広陵町。ほかにはない特色と魅力がいっぱいの町に、ぜひお越し下さい。