當麻
掲載日:2006年10月1日
奈良県の中西部、大阪と山ひとつへだてた大和平野の西端に位置する町、當麻。二上山から葛城山、金剛山へと連なるなだらかな美しい山並の麓に、寄り添うようにある町は、かつて當麻寺の門前町として栄え、また難波からの幹線が走る交通の要衝でもあった。秋、黄金色に色づきはじめた田んぼの向こうに當麻寺の堂塔を眺めながら、豊かな伝説に彩られた地、當麻の里を歩いた―。
尺土支店のオススメ!
竹内街道から當麻寺、石光寺へたどる歴史の道
近鉄当麻寺駅から東へ2駅、尺土(しゃくど)駅の北にある南都銀行尺土支店。この尺土支店のオススメは、なんといっても当麻周辺の歴史めぐり。竹内街道、當麻寺、蹶速塚(けはやづか)、石光寺(せっこうじ)…、のどかな二上山の山裾は、歴史を訪ねつつ、のんびりとした1日を過ごすのには格好の地だ。
歴史めぐりのスタートは、尺土支店からほぼ真西の竹内街道。難波から竹内峠を越えて大和平野に入るこの道は、613年に日本で初めて敷かれた官道といわれ、古代の大和と難波を結ぶ重要ルート。今も伝統的なつくりの家が道沿いにみられ、かつての街道の雰囲気を味わうことができる。
竹内街道を抜けたら訪れたいのが當麻寺、石光寺、そして蹶速塚。當麻寺と石光寺は中将姫(ちゅうじょうひめ)伝説やぼたんの花で知られる古寺。両寺とも当麻の風景の中に実に自然に溶け込んでいるが、當麻寺といえば建造物や仏像など、国宝がずらりと並ぶお寺。創建当初からの塔もぜひ見ておきたいところ。また當麻寺の東にある相撲発祥の地「蹶速塚(けはやづか)」と相撲館「けはや座」を訪ねるのも楽しい。
もし時間に余裕があれば、二上山登山もオススメ。雌岳からは奈良と大阪の景色が一望でき、ここから見る大阪平野に沈む夕日は格別だ。二上山のふもと、のどかで心落ち着く歴史の町・當麻を、ぜひゆっくりと歩いてみて下さい。