香芝
掲載日:2011年3月1日
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南都銀行香芝支店のオススメ!
二上山麓で歴史と自然と人に出会う
南都銀行香芝支店は、JR和歌山線香芝駅の西側、国道168号沿いにあります。
香芝支店の最初のオススメは、二上山(にじょうさん)博物館です。博物館のメインテーマは「二上山の3つの石」。どことなく謎めいた響きがありますが、これは二上山から産出されたサヌカイト・凝灰岩・金剛砂(こんごうしゃ)の3つの石を表しています。ここは全国でも珍しい、「石」をメインにした歴史博物館。サヌカイトは石器の材料、凝灰岩は石棺や古代寺院の建材として用いられてきましたし、また金剛砂は研磨材として利用され、現在はサンドペーパーでもおなじみです。二上山産出のこれらの石、とくにサヌカイトは近畿地方に二上山文化圏ともいえる文化を創り出した主役でもあり、博物館ではその歴史をわかりやすく知ることができます。
また観覧記念のユニークなお土産には、ここでしか手に入らない「サヌカイトの破片」がオススメです。原石を割り砕いたものですが、すぐにでも石器に使えそうな形のものもあります。「遺跡をねつ造してしまうことになるので絶対に捨てないで」の注意書きも、本気かつユーモアたっぷり。ビニール一袋にたくさん入っているので、手で触るだけでなく、木を削ったり食材を切ったり、実際に使ってみても面白いでしょう。一袋300円で、先史時代の人類の気分を思う存分味わうことができます。
次のオススメは、志都美(しずみ)神社です。志都美神社は『延喜式』にも名前がみえる式内社で、江戸中期に建てられたといわれる本殿には厳かな雰囲気が漂いますが、オススメは、この本殿の背後に広がる大きな森です。志都美神社の社叢(しゃそう)は、コジイを中心にアラカシ、クスノキ、サカキなどからなる照葉樹林で、奈良県の天然記念物にも指定されています。目立った巨樹はないものの、遠方から見てもこんもりとして、よく繁っているようすがわかります。森は神域となっていて入ることはできませんが、本殿に向かって右横の鳥居の手前から森を眺めることができます。人の手の入っていない森は精気に満ち、生命力にあふれています。長いあいだ、人々によって守られてきた「神の森」。何ともいえない神秘的な雰囲気をぜひ味わってみて下さい。
最後のオススメは、香芝市の冬のイベントとしてすっかり定着した「冬彩(とうさい)」です。平成13年、香芝市制10周年を記念して市民の有志によって始まったもので、毎年12月下旬に今池親水公園で開催されます。お祭りの醍醐味は、なんといっても光と音の競演です。公園の入口付近や休憩所周辺ではかがり火が焚かれ、池の周りの数千個のろうそくに灯りが灯ります。冬の澄んだ空気のなかに色とりどりのあたたかい炎が揺れ、会場は幻想的な雰囲気に包まれます。特設ステージでは、和太鼓をはじめとする世界の音楽が演奏され、お祭りは最高潮に達します。そしてフィナーレは「冬の花火」。冬の澄んだ夜空に光の輪が幾重にも広がるさまは、美しく圧巻です。あたたかい格好で、ぜひ足をお運び下さい。また、香芝市内の3カ所で行われる朝市には、地元の新鮮野菜がずらり。地元農家の方々とのふれあいも楽しめます。こちらは定期的に開催されていますので、近くの史跡散策と合わせてのぞいてみてはいかがでしょう。
中和幹線が通り、車での交通の便も格段によくなりました。二上山のふもと、歴史と人とのふれあいを実感できる街、香芝市を、ぜひ一度訪ねてみて下さい。