御所市
掲載日:2008年9月1日
奈良県と大阪府との境に連なる金剛・葛城の峰々。その東麓のゆるやかな丘陵地帯から大和平野にかけて広がる御所市は、神々が降臨し古代豪族が栄えた、伝説と歴史のロマンに満ちた地。葛城の道が結ぶ古社を訪ね、大和平野を見渡す高みに立てば、吹き渡る風の音に、いにしえの人々の息づかいが聞こえてくる―。
南都銀行御所支店のオススメ!
葛城の道に歴史と自然を訪ねる
JR・近鉄御所(ごせ)駅のすぐ南、国道24号沿いに、南都銀行御所支店はあります。
御所支店の最初のオススメは、古代の息吹を今に遺(のこ)す「葛城の道」ウォーキングです。御所市の西端を縦断する金剛・葛城の峰々。その東麓に広がる一帯は、葛城、鴨(かも)、巨勢(こせ)氏ら、古代豪族が栄えた地として知られます。そのため数々の古墳をはじめ、一族を祀る神社などが今も数多く点在しています。この多くのポイントを結んでいるのが「葛城の道」です。
葛城の道は、南北どちらからスタートしても、歩きやすさにあまり違いはありません。歴史めぐりはもちろんのこと、起伏のゆるやかなハイキングコースとしても最適です。コース沿いには石や木で作られた道標が建っているので、迷わずに歩くことができます。北からなら、葛城山山頂で広大な景色を眺めてから出発、六地蔵石仏~鴨山口神社~九品(くほん)寺~一言主神社~長柄(ながら)神社~極楽寺~橋本院~高天彦(たかまひこ)神社~高鴨神社~風の森峠とたどることができます。また御所駅の南には鴨都波(かもつば)神社、風の森峠からやや北には船宿寺(せんしゅくじ)もあります。歩き方によっては国道や県道をまたぎながらのウォーキングになりますが、古社から古社へ、家々や田んぼの間の道を行けば、伝説と歴史とが複雑に交じり合った地ならではの雰囲気に包まれて、いつしか古代にタイムスリップしたような気分になることでしょう。眼下に大和三山を眺めながら、気持ちのいい一日を過ごされてみてはいかがですか。
次にオススメするのは、奈良県と大阪府の境でもある葛城山の散策です。大和平野と大阪平野を見渡す葛城山は、頂上からの大パノラマはもちろんですが、約6分で山麓と山頂を結ぶロープウェイからの眺めも楽しみのひとつです。オススメの季節はやはり5月のツツジのころ。なだらかな山頂一体を真っ赤に染める「一目百万本」のツツジの大群落は、まるで赤いじゅうたんを敷き詰めたようで圧巻です。大人の背丈ほどもあるツツジの林のなかを、花と眺望を楽しみながら歩いたり、お弁当を広げたりと家族でのんびり過ごせます。またこの葛城山山頂から、パラグライダーを楽しむ光景も見られるようになりました。初心者でもインストラクターと一緒に空を飛べますので、一度チャレンジしてみてはいかがですか。
最後にオススメするのは、鴨都波神社の秋季大祭です。毎年10月に行われるこの大祭は、神様を載せた約1tの巨大な神輿を担ぎ、五穀豊穣や家内安全を願って町内を練り歩く活気あふれるものです。加えて、この秋季大祭の宵宮のほか、7月の夏季大祭でも見逃せないのが県の無形民俗文化財にも指定されている「ススキ提灯献灯行事」。10張りの提灯からなる大きな提灯の竿を、回したり肩に担いだりと持ち手がパフォーマンスを見せるたびに、観衆は大いに盛り上がります。大和ではめずらしいこの祭り、ぜひ一度、境内に足を運ばれてはいかがでしょう。
伝説の高天原のふもと、神々のいます気配と古代のロマンにあふれ、伝統行事に古きよき日本人の心を残す御所の町を、ゆっくりと歩いてみませんか。