耳成
掲載日:2010年7月1日
南都銀行耳成支店のオススメ!
藤原宮跡を囲む大和三山と自然に親しむ
南都銀行耳成支店は、近鉄大阪線耳成駅の北200mのところにあります。中和幹線や国道165号からもほど近く、大和三山のひとつ、耳成山を西に望みます。
耳成支店の最初のオススメはこの耳成山です。耳成山は畝傍山、天香具山とならぶ大和三山のひとつで、三山が描く三角形の北の頂点に位置しています。標高は約140m、三山のなかではもっとも美しい円錐形をした、火山の噴火によって誕生した山です。 「香具山は 畝火ををしと 耳梨と相あらそひき 神代よりかくにあるらし古昔(いにしへ)も 然(しか)にあれこそ うつせみも 嬬(つま)をあらそふらしき」(巻1、13) 『万葉集』では、三山を男女の三角関係に例えた中大兄皇子の歌にも詠まれるなど、万葉の時代から神聖かつ身近な山として親しまれてきたことがわかります。「耳梨山」の表現は、どの方向から見てもきれいな円錐形のため、余計な「耳」の部分のない「耳無山」に由来したものと考えられています。
三山はどれも登ることができますが、なかでも耳成山は道もよく整備され、歩きやすい山です。木々が程よく茂り、木漏れ日が心地よい登山道は、地元の人々の格好の散策コースとなっています。登り口は山の南側にあり、耳成山口神社まで一気に登るやや急坂の参道と、左回りにぐるりと山を巻いて登るなだらかな登山道とに分かれています。参道を行けば、石灯籠が続く道を登ること8分ほどで耳成山口神社の拝殿下に出ます。登山道を行けば、15分弱で耳成山口神社の拝殿の横に出ます。ここから頂上まではおよそ5分ほどです。登山道入り口の南には耳成山公園があり、春は桜がとてもきれいです。
次のオススメは藤原宮跡です。2010年の今年は、平城京に都が遷された710年から1300年目にあたり、これを記念して「平城遷都1300年祭」が開催されています。その平城京より前、わが国初めての本格的都城として築かれたのが藤原京です。天武天皇の皇后・持統天皇が造営し、694年から710年までの16年間、日本の首都として栄えました。唐の都・長安をモデルにした街は、東西約5.3km、南北約4.8km。北に耳成山、東に天香具山、西に畝傍山、そして南には神々が住むと考えられた吉野を控えた絶好の地にあり、おおいに栄えましたが、現在は大極殿跡と朱雀大路跡を残すのみです。藤原宮跡では2010年9月18日~19日、「ムーンライトIN藤原京2010」と題したイベントが行われ、藤原京への思いを込めてかつての都が、光と花とで彩られます。幻想的な明かりのなか、かつての都のにぎわいに思いを馳せてみてはいかがですか。
最後のオススメは、橿原市昆虫館です。2010年6月にリニューアルオープンし、不思議で面白い昆虫の世界がより身近になりました。なんといっても、昆虫の世界を見て触って体で感じることができるのが魅力です。大きな虫の頭の模型に入り、虫になった気分で眺めてみたり、虫の羽の模様を虫眼鏡でのぞいてみたり、いろいろな体験コーナーがあります。圧巻は放蝶温室です。亜熱帯の植物が生い茂り鮮やかな花が咲き乱れるなか、すぐ目の前をひらひらと横切るたくさんの蝶たちの姿は、まるで南の楽園に来たかのようです。今年の夏休みは、子どもといっしょに童心にかえって、虫の世界を体験してみて下さい。
昆虫館のそばには、大和三山のひとつ、天香具山があります。半日コースで大和三山めぐりを楽しむのもオススメです。藤原宮跡と大和三山、そして昆虫のミクロの世界が楽しめる耳成山周辺に、ぜひお出かけ下さい。