今井町
掲載日:2006年9月1日
近鉄八木西口駅から西へ徒歩約5分。飛鳥川を渡れば、そこはもう江戸時代の町並続く今井町。かつて「大和の金は今井に七分」と言われたほどにぎわった今井町は、そもそも中世の城塞都市として発展した。東西600m、南北310mを囲む環濠、狭く見通しのきかないようにつくられた道、そして映画のセットのように軒を連ねる白壁の町家。現在も約600軒の町家が建ち並ぶ橿原市今井町に、江戸時代の面影を訪ねて―。
畝傍支店のオススメ!今井町歴史散歩
今も生き続ける江戸の町を歩こう
今井町の重伝建地区に違和感なく溶け込んだ、白壁に瓦屋根の南都銀行畝傍支店。この畝傍支店のオススメが、今井町界隈の町並み散歩。現在も全町域の約6割を江戸時代の建物が占める今井町は、一歩足を踏み入れるとまるでタイムスリップしたかのよう。あえて見通しのきかないように設計された狭い通りは、この町が中世に環濠集落として築かれた名残り。
地図を片手に見学可能な民家や商家をたずねて歩くのもよし、足に任せて、ふと出くわした古民家の重厚なつくりに感動するもよし。どちらにしろ、今井まちなみ交流センター「華甍(はないらか)」で、まず町の概要を知ってから歩くのがベスト。町内のところどころには町家を利用した市の施設もあるので、ちょっと休憩がてらボランティアガイドの方の話に耳を傾ければ、町がますます身近に感じられる。
町の中心であった称念寺(しょうねんじ)、近世の仏堂建築を伝える旧常福寺観音堂(じょうふくじかんのんどう)、今西家はじめ重要文化財の古民家の数々…。見学したいポイントは多々あれど、何よりこの町には今も人が住み、生活し、町が生きていることが一番の驚き。東西600m、南北310mのわずかな面積に今も残る中世、近世の古い町並みと、そこに暮らす人々の息吹を感じながら、今井町を歩いてみて下さい!