近鉄けいはんな周辺
掲載日:2010年12月1日
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近鉄けいはんな線沿線のオススメ!
近鉄けいはんな沿線に訪ねる歴史スポットと石仏たち
学研奈良登美ヶ丘駅と近鉄生駒駅を結ぶ近鉄「けいはんな線」は、2006年3月27日に開通した新路線です。「東大阪線」としてすでに開業していた東大阪市の長田駅-生駒駅間とも連結し、総延長18.8kmの「けいはんな線」として、全線開通となりました。この奈良市北部から生駒市にかかる沿線は、新しい町や宅地開発が進む注目のスポットで、南都銀行の支店や出張所も点在しています。
学研奈良登美ヶ丘駅前にある南都銀行登美が丘支店のオススメは、学研奈良登美ヶ丘駅周辺のニュータウン散策です。起点となる学研奈良登美ヶ丘駅は、ベージュ色があたたかな印象を与える駅。開業から数年がたち、周辺にはショッピングセンターやスポーツ施設を中心に、緑豊かな温もりあふれる新しい街が広がりました。広い歩道、見通しのよい道は、目的をもたずにただ歩くだけでも気持ちいいもの。開発が進み、日々移り変わる街の表情を眺めるのも楽しいエリアです。
また学研奈良登美ヶ丘駅は、けいはんな線の奈良側の起点駅。高架のホームの東端には、奈良らしい天女と塔の風景が描かれています。けいはんな線の西端である東大阪市の長田駅から先は、大阪市営地下鉄中央線が直結しており、大阪都心部やベイエリアまで乗り換えなしで行くことができ便利です。路線の6割がトンネルの生駒-登美ヶ丘駅間ですが、それぞれの駅ごとに落ち着いた街が広がっていますので、ぜひ新しい奈良を訪ねに乗車されてみてはいかがでしょう。
次のオススメは、鹿畑町にある素盞嗚神社(すさのおじんじゃ)と境外末社の龍王四天(りゅうおうしてん)です。素盞嗚神社は鹿畑町の鎮守の神様で、毎年10月の体育の日に行われる例祭には5台のだんじりが曳かれ、たいへん賑わいます。ユニークなのは、神社から300mほど東にある龍王四天のご神体の岩。岩の表面には、まるで鹿の足跡のような窪みがあります。鹿畑の地名は、昔から鹿がたくさん生息していたことに由来するといい、奈良の春日社(現春日大社)にも鹿を奉納したと伝えます。奈良公園の鹿の先祖は、もしかしたら生駒生まれかもしれません。
学研奈良登美ヶ丘駅から1駅、学研北生駒駅の南東には真弓の住宅街が広がります。南都銀行真弓支店は住宅街のメインストリートであるならやま通り沿い、駅から1kmほどのところに位置しています。真弓支店のオススメは、この住宅街の中にある真弓塚です。そもそも「真弓」とは、奈良時代にこの地を治めていた豪族、小野真弓長弓(おののまゆみのたけゆみ)に由来する地名。小野真弓長弓は聖武天皇と狩りに出かけ、自分の息子の流れ矢に当たって亡くなったと伝えます。真弓長弓を悲しんで聖武天皇が創建したのが生駒の古刹・長弓寺で、小野真弓長弓の墓と言われているのがこの真弓塚です。生駒市水道局の東側に接する丘の上には、木々に囲まれて小さな墳丘状の塚がひっそりとたたずみ、悲しい伝説を偲ばせます。この丘は知る人ぞ知る眺望の地。生駒市や奈良市が一望できます。
学研北生駒駅からもう1駅西にあるのが白庭台駅です。南都銀行白庭台駅前支店は、駅の北口ロータリーに面しています。白庭台駅前支店のオススメは、駅周辺に点在する石仏めぐりです。生駒は石造文化財が多い町で、修験道の開祖として知られる役行者(えんのぎょうじゃ)にまつわる石仏がいくつも点在しています。たとえば駅から北西500mほどにある西白庭台の住宅街の入り口には、周辺の宅地造成からぽつんと取り残された高さ5mほどの岩山のてっぺんに役行者像が刻まれ、「稲葉谷行者磨崖仏」として祀られています。ほかにも岩蔵寺の行者磨崖仏や長弓寺の行者石仏など、昔の人々の素朴な信仰の証をいまも見ることができます。
近鉄けいはんな線沿線は、緑あふれる新しい街。また同時に、歴史や文化財がいたるところに顔を覗かせている街でもあります。新旧が混在した新しい魅力を訪ねて、のんびり散策に出かけられてはいかがですか。